急に売れ始めるにはワケがある The Tipping Point

社会学であり、ビジネス書。社会がどのようなシステムで変化しているのか。そのシステムを理解することでビジネスにどう役立てるか。起業を考える際には特に重要な本だと思う。

ティッピングポイント−すべてが一気に変化する劇的な瞬間
原則1少数者の法則
メイヴン−データバンク
ネクター−社会的にかわ
セールスマン−説得する技術
原則2粘りの要素
正しい状況に置けば、誰もがうなずかざるをえないような、単純な情報の引き立て方を見つけること
原則3背景の力
環境の中の比較的小さな特定の要素がティッピングポイントの役割を果たす

性格とは習慣や志向性や関心の束のようなものであり、それぞれゆるやかに結ばれ、時と場合と背景しだいで変わる

150の法則−人の行動に感染する効果的な集団の規模

些細なことから大きな結果を生み出すことは可能なのである

p341ティッピングポイントの第一の教訓
感染を起動させるには資源を二、三の鍵となる領域に集中的に投下する必要がある。口コミ伝染をスタートさせたいならメイヴン、コネクター、セールスマンに資源を投入すればよい。このその場しのぎ的な処理は、最小限の努力と時間と費用で問題を解決してくれるという意味で最善の解決策なのだ。
第二の教訓
世界はわたしたちの思いに反して直感とは一致しない。社会的伝染をつくりだすことに成功した人たちは、ただたんに自分が正しいと思ったことをやっているのではない。よく考えたうえで自分の直感を試しているのだ。社会的伝染を成功させる基礎になるのは、変革は可能だという強固な信念であり、そこに正しい方向性が与えられると、人の行動なり信念なりは根底から変わるのだ。
ティッピングポイントの世界には大きな希望の余地が残されている。たんにあるグループの規模を操作するだけで、新しい発想の受け入れ能力を劇的に向上させることができる。情報提示の仕方を工夫することで、情報の粘着性を大幅に向上させることもできる。社会的な能力に秀でた少数の特別な人を見つけ、接触することによって、社会的伝染の進路を定めることもできる。
つまるところティッピングポイントとは、私たち人間には変革の潜在能力と知的活動の力があることを、改めて確認することにほかならない。あなたの周囲の世界を眺めてほしい。それは向上する余地のない、がんじがらめの場所に見えるかもしれない。だがそうではない。ちょっと正しい場所を押してやれば傾くのだ。

急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則 (SB文庫)

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